業界標準はなく、定量的・定性的な評価で価格が決まる

全世界におけるインフルエンサー市場は138億ドルに達するという調査があります。インフルエンサーと協業する企業としては、どの程度の支払いが必要なのかは気になるところでしょう。Hootsuite社がインフルエンサーマーケティングの価格設定について解説しています。
価格設定において業界標準というものはなく、様々な要因によって異なります。多数のフォロワーを抱える有名人の場合、一つの投稿あたり数万から数百万ドルに達した例もあるほどです。一般的には、フォロワー数やエンゲージメント率に加え、そのインフルエンサーの人気やニッチ層へのリーチといった定量化するのが難しい要素も考慮に入れます。

コンテンツの種類、フォロワー数、エンゲージメント率が重要な要素となる

Instagramの基本的なフォーマットとして、画像にキャプションをつけてインフルエンサーに投稿してもらうものがあります。価格に影響する要素を考慮すると、フォロワーが10万人以下の場合、2000ドル未満になると見られます。ニッチ層に向けたマイクロインフルエンサーでは、直近のエンゲージメント率に合わせ、5000~1万ドルの範囲が考えられます。
動画を投稿すると、さらに価格が上乗せされる計算です。一方、24時間が消えてしまうInstagramストーリーは安価な投稿が可能です。Instagramストーリーではスワイプして関連リンクに誘導したり、アンケートをとったりする機能を用いるかどうかも価格に影響します。さらに、ユーザーの参加を促すコンテストを実施する際には、インフルエンサーに複数の投稿を依頼するため、それら全てをまとめた一連のキャンペーンとして支払う必要があります。

コンテンツの所有権や競合との協業禁止といった契約条項も価格に影響する

インフルエンサーマーケティングでは定性的な要素を考慮した価格設定が必要です。コンテンツの所有権、競合との協業禁止、他のプラットフォームでの宣伝、ニッチ層へのリーチ、撮影者の手配、インフルエンサー事務所への手数料、キャンペーンの期間、タイミング、ブランドとの親和性、コンテンツの種類、自己紹介文へのリンク掲載といった要素が考えられます。

まとめ

インフルエンサーマーケティングでブランド認知の向上を目指す場合、多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーと協業する必要があるので、多額の予算が求められます。一方、ニッチ層を狙う場合、マイクロインフルエンサーと安価なキャンペーンが実施できるかもしれません。また、コンバージョンを重視する場合、エンゲージメント率の高いインフルエンサーを見つけることが推奨されます。

参考資料

Instagram Influencer Pricing: How to Determine Influencer Rates in 2024


著者:Takayuki Sato

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